オフショア開発とは?

オフショア開発とは、海外のシステム開発会社にソフトウェア・WEBシステムなどの開発・運用・保守業務を委託する、開発の手法です。

日本国内よりもコストが安い海外のシステム開発企業・子会社などに委託することで、システム開発や運用・保守に係るコストを低減しつつ海外の高い技術を活用できるため、いま非常に注目を集めています。

オフショア開発が注目される背景

オフショア開発が注目されている背景としてよく挙げられるのは、以下の2点です。

①国内のIT人材の不足
②国内のIT人材の人件費高騰

DX推進・クラウドビジネス・AI・IoTが注目され、急激に需要が高まっている一方、このような案件に対応できる国内のIT人材は不足しています。

また、需要の高まりに伴って、国内のIT人材の人件費が高騰している状態です。

こういった事情から、高いスキルを要するIT人材が多く、人件費が比較的安価なASEAN諸国に開発を委託するケースが増えています。

特に近年は、コロナ禍を経てリモートワークが普及してきてことから、「海外で開発し、日本でプロジェクトの管理を行う」という体制への抵抗感が薄れ、オフショア開発に興味を持つ企業が増えています。

日本企業がオフショア開発を行う主な目的

引用:総務省情報通信政策局情報通信経済室. “オフショアリングの進展とその影響に関する調査研究”. 2007

日本企業は、どのような目的でオフショア開発を行っているのでしょうか?

オフショア開発の最大の目的は、システム開発や運用・保守に係るコストの低減削減です。一般的に、システム関連費用の大部分は、IT人材の人件費が占めます。そのため、日本よりも人件費の安い海外企業にシステム開発等を委託することで、大幅なコスト低減が可能となります

また、オフショア開発を行えば、比較的容易にシステム開発等に必要となる人的リソースを確保することができます。

特に昨今では日本国内の労働人口の減少やIT需要の拡大などに起因し、国内でIT人材を確保することが難しくなってきています。

一方、オフショア開発先として注目されているASEAN諸国では国策としてIT人材を育成している国もあり、IT産業の成長にともなって優秀なIT人材が大幅に増えています

オフショア開発の委託先には、ベトナムやフィリピンが人気

オフショア開発を行う場合、どのような国を選択した方が良いでしょうか? 

オフショア開発白書(2023年度版)によると、ベトナム・フィリピン・インドが委託先として人気を獲得しているようです。

参考:オフショア開発ドットコム. “オフショア開発白書2023年版” . 2023(データを基に当社作成)

これらの国が人気である理由として、日本よりIT人材の単価が低いことに加え、いずれの国も日本語・英語能力が高く、また日本との時差が少ないほか、日本企業との親和性が高いことが考えられます。

項目ベトナムフィリピンインド日本
実質GDP成長率 (※1)5.0%5.6%7.8%1.9%
1人あたりGDP (※1)4,320ドル3,870ドル2,500ドル33,810ドル
人月単価(プログラマー) (※2)40.2万円35.8万円50.8万円72.5万円
人月単価(エンジニア) (※2)49.1万円53.3万円68.6万円116.0万円
日本語学習者数(世界ランキング) (※3)6位9位11位
英語能力(世界ランキング) (※4)58位20位60位87位
デジタル競争力(世界ランキング) (※5)圏外59位49位32位
日本との時差2時間1時間3時間

参考:※1 IMF.“Real GDP growth”.2024IMF.“GDP per capita, current prices”.2024
※2 オフショア開発ドットコム. “オフショア開発白書2023年版” . 2023、 一般社団法人日本ニアショア開発推進機構.” エンジニア単価情報 2024年版レポート”. 2024
※3 国際交流基金.” 2021年度 海外日本語教育機関調査”.2021
※4 EF EPI.” 世界最大の英語能力指数 ランキング”.2023
※5 IMD.”World Digital Competitiveness Ranking”.2023(データを基に当社作成)

オフショア開発のメリット

オフショア開発には、大きく3つのメリットがあります。

・システム関連コストの低減
・安定したIT人材の確保
・日本にノウハウが少ない技術への対応

1.システム関連コストの低減

オフショア開発が注目される背景として前述した通り、日本国内のエンジニアの人件費は高騰しており、資金面での負担が大きくなってしまうという課題があります。

しかし、オフショア開発なら人件費を抑えて開発できるため、コストの削減が可能です。

例えば日本(首都圏)のシステムエンジニアに依頼すると月約116万円かかるところ、ベトナムやフィリピンのエンジニアに依頼すれば月50万円程度で依頼できるので、約5割も人件費を削減できる案件もあります(※2)

2.安定したIT人材の確保

近年は特に、国内のエンジニア不足が深刻化しています。経済産業省の調査によると、IT人材の需要と供給のギャップから、2030年に最大約79万人のIT人材が不足すると予測されています。(※6)

オフショア開発を通して海外の開発リソースを確保することで、より確実・迅速に開発を行うことが可能です。

※6 経済産業省. “IT 人材需給に関する調査” . 2019

3. 日本にノウハウが少ない案件も対応可能

「日本のシステム開発会社にない技術やノウハウが、海外のシステム開発会社にはある」というケースも多いです。

中には複数のシステム開発会社からシステムエンジニアを集めてチームを作り、開発体制を強化してプロジェクトを進めるケースもあります。

オフショア開発のデメリット

オフショア開発のデメリットは、主に2つあります。

1.言語や文化の違いが障壁になり、品質低下のリスクが高まる

オフショア開発を行う際、最大のデメリットになるのが言語や文化の違いです。

オフショア開発では、遠隔かつ海外企業のプロジェクト管理を行うことになります。そのため、チームの作業状況を正しく把握することが難しく、コミュニケーションの誤解や情報の伝達ミスが生じることで要件通りの開発が行われない、プロジェクトの遅延が発生するなどの可能性があります。

また、仕事に対する価値観の違いによって、日本人よりも納期への感覚がゆるいケースが多いです。国内のシステム開発の感覚で管理を行っていると、予想外に計画が崩れてしまう可能性があります。

そのため、定期的なミーティングを行い、品質基準の策定やすり合わせ、フィードバック体制の強化などを行う必要があります。

システム開発会社によっては日本人が窓口になってプロジェクトの進捗報告などを行うところもあります。自社人材で納期や品質の管理を行うことが難しい場合は、そういった会社を探すことをおすすめします。

2.セキュリティリスクが高まる

データのやり取りが増えるとどうしても問題になるのが、情報漏洩をはじめとした、セキュリティリスクの増加です。

特に、法域が異なると、データ保護法の基準の違いにより問題を引き起こすことも

セキュリティリスクを軽減するには、

データ管理のルールを設定すること
セキュリティトレーニングの実施すること
・法的なコンプライアンスの確認などを行うこと

が大切です。

オフショア開発で失敗しないためには?

オフショア開発はコストの削減などさまざまなメリットがある一方で、品質低下やセキュリティに関するリスクのデメリットも抱えております。オフショア開発で失敗しないためのポイントを2つ挙げます。

1.目的を明確にすること

まずは、オフショア開発を行う目的を明確にすることが大切です。

コストを削減したいのか?技術力の高い人材を確保したいのか?などの目的によって、最適な会社や契約の形態が変わってきます

例えば、コスト削減を1番の目的にするなら、ミャンマーなどの人件費の安い国が適しています。

しかし、その上で安定したシステムの保守運用が必要だったり開発体制の強化を行ったりしたい場合は、フィリピンのように、技術や言語の問題をクリアできる国との連携を行った方が良いです。

このように目的を明確にした上で進め方を決めることで、プロジェクトの進行をスムーズにすることができるでしょう。

2.システム開発会社をきちんと見極めること

オフショア開発を行うときは、システム開発会社をきちんと見極めることも大切です。具体的には、以下のような項目を精査してください。

・開発実績
・技術力
・コミュニケーション能力

オフショア開発には、コストの削減やグローバル化への対応など様々なメリットはあるものの、言語・文化・時差によるコミュニケーションの課題といったデメリットもあります。

このようなリスクを一緒に乗り越えていくことができる会社なのか?をきちんと見極めることが重要です。

オフショア開発なら、BLUEWIND ASIAにお任せください

ここまで、オフショア開発のメリット・デメリットや委託先の選び方などをご紹介してきました。

弊社BLUEWIND ASIAは、フィリピンのセブ島でオフショア開発の支援を行っております。

プログラマー・シニアエンジニアなどのデベロッパーが一律月38万円でサポートいたしますので、国内で開発を行うよりもコストを削減できます。

オフショア開発のデメリットとして言語・文化の違いによる障壁を挙げましたが、弊社では窓口に日本人の担当者を配置可能なため、スムーズにプロジェクトを進行できると好評をいただいております。また、プライバシーマーク(JIS Q 15001:2017)、ISMS(ISO/IEC 27001:2013、JIS Q 27001:2014<IA190100>)を取得しており、国際標準に準拠したセキュリティ対策を実施しています。

日本の大手企業さまとのお取引実績もすでに50件以上。実績面・技術面でも安心をお届けすることができると考えております。

「自社の体制にオフショア開発は向いているか?」「予算や納期の目安は?」など、小さなことからでも構いません。

日本人スタッフが丁寧にお話しを伺いますので、まずはお気軽にお問い合わせください